14 するとペテロが、十一人の使徒と共につかつかと進み出て、声を張り上げ、人々に語りかけました。「よそから来られた方も、エルサレムに住んでおられる皆さんも、どうぞお聞きください。 15 皆さんの中には、私たちが酒に酔っているのだとおっしゃる方もいますが、そんなことはありません。酒に酔うには時間が早すぎます。朝の九時から酒を飲む人はいないでしょう。 16 いま見ていることは、何世紀も前に、まさに預言者ヨエルが預言したことなのです。
17 『神は言われる。
終わりの日に、
わたしはすべての人にわたしの霊を注ぐ。
その時、あなたがたの息子、娘は預言し、
青年は幻を見、
老人は夢を見る。
18 聖霊は、男女を問わず、わたしに仕える者たちに
注がれる。
すると、彼らは預言をする。
19 また、わたしは天と地に不思議なしるしを現す。
血と火と煙の雲だ。
20 主の恐るべき日が来る前に、
太陽は暗くなり、月は血のように赤くなる。
21 しかし、主にあわれみを求める者はみな、
あわれみを受けて救われる。』(ヨエル2・28-32)
22 ああ、皆さん。これから申し上げることを聞いてください。よくご存じのように、ナザレのイエスは、あなたがたの前で、力ある奇跡を行われました。神様はそれによって、だれにもはっきりわかるように、イエス様の身元を保証なさったのです。 23 神様はあらかじめ計画したとおり、この方を、あなたがたの手でローマ政府に引き渡し、十字架で処刑することをお許しになりました。 24 そうした上で、この方を死の苦しみから解放し、復活させたのです。この方が、ずっと死んだままでいることなど、ありえないことだからです。
25 ダビデ王は、イエス様のことをこう言っています。
『主はいつも私と共におられる。
主が私を助け、
神の大きな力が私を支える。
26 だから、心は喜びにあふれ、
私の舌は主をほめたたえる。
たとい死んでも、私には望みがある。
27 あなたは、私のたましいを地獄に放置せず、
あなたの聖なる息子の体を、
朽ち果てさせることもない。
28 私を生き返らせ、
あなたの前で、すばらしい喜びにあふれさせる。』(詩篇16・8-11)
29 愛する皆さん。考えてください。ダビデはここで、自分のことを語っているわけではありません。そうでしょう。ダビデは死んで葬られ、その墓は今でも、ちゃんと残っているではありませんか。 30 しかし、彼は預言者でしたから、自分の子孫の一人がメシヤ(ヘブル語で、救い主)となり、ダビデの王座につくと神が誓われたことを知っていたのです。 31 それで、遠い将来を望み見ながら、メシヤの復活を預言しました。メシヤのたましいは地獄に放置されず、その体が朽ち果てることもない、と語ったのです。 32 そのとおり、神様はイエスを復活させました。私たちはみな、そのことの証人です。
33 いまイエス様は、天で最も栄誉ある神の右の座についておられます。そして、約束どおり、父なる神は聖霊を送ってくださいました。その結果、たった今、あなたがたが見聞きしたことが起こったのです。
34,35 ダビデは、決して自分のことを言ったのではありません。ダビデは天にのぼったことはないからです。それに、当のダビデがこうも言っています。
『神は私の主に言われた。
「わたしがあなたの敵を
完全に征服するまで、
わたしの右に座っていなさい。」』(詩篇110・1)
36 ですから、イスラエルのすべての人に、はっきり言っておきます。神様が主とし、キリスト(ギリシャ語で、救い主)とされたイエスを、あなたがたは十字架につけたのです。」
37 ペテロのことばは、人々の心を強く打ちました。「それでは、私たちはどうすればいいのでしょう。」あちらからもこちらからも、使徒たちへの質問の声があがりました。
38 ペテロは答えました。「一人一人、罪の生活から悔い改めて神に立ち返りなさい。そして、罪を赦していただくために、イエス・キリストの名によってバプテスマ(洗礼)を受けなさい。そうすれば、聖霊という賜物をいただけます。 39 それはキリストが約束してくださったことです。あなたがたは言うまでもなく、あなたがたの子孫、また遠くにいても、私たちの神である主がお招きになったすべての人に与えられるのです。」
40 このあとも、ペテロの説教はえんえんと続きました。イエスのことや、悪に満ちたこの時代から救われなければならないことを、ことばを尽くして訴えたのです。 41 この日、ペテロの言うことを信じた人はバプテスマを受けましたが、その数は全部で三千人ほどでした。